ピークちょい前の魅力って


久しぶりに目黒川沿いのイタリアン(バッチョーネ)で友人と会食。ふむ。6分咲きぐらいかな。週末に来たらすごいことになってるんだろうなぁ、この辺り(苦笑)。今から橋の上にクルマの物売りが出てるもの。でも桜並木って、今ぐらいの咲き具合よりやっぱり満開とかその後の散り際とかが印象的だ。打ち上げ花火じゃないけれど、この程度の咲きかただと、”なんだかまだ途中…”というか半完成品みたいなのだ。自然というよりも、建ててる最中のビルに近い感じ…なぜだろ?満開時の妖しい力の強さというのが、途中の段階とは桁違いということかも。そういえばバッチョーネのほうも、以前のようなインパクトを感じられず桜と同様の気分を味わってしまったのがちょっと残念だったなぁ。

 

中天の少し丸くなりかけた月をみて、桜と違って月はどんな形の月でもいいもんだと思う。荒井由美は”14番目の月が好き〜♪”と歌ったけど、ボクの場合そんなことはないのだ。まぁ、例えていえばそうだってことなんだろうけど、きっとそれはジェットコースターみたいなものだったんだろうな。
                        14番目の月icon


先週いってきた、志の輔落語。噺は「猿後家」と「山崎屋」だった。読み終えたばかりの「21世紀のあくび指南」には、噺によって以前よくやっていても今は何となくやりにくいものやその逆のものがあるなんて話がでていた。なるほどそういうものなのかと意外な気もしたり、そうかもなぁと頷いたり。それにしても志の輔さんの二席の間に入る松本ヒロさん、この日はいつにも増してすごかった。その日のニュースを親父ギャグ的パントマイムで表現しちゃう芸にいつも以上にキレがあるというか、輝いて見えました。志の輔さんが満開の桜並木だとすれば、ヒロさんは1本混じったオオシマザクラか。それによっていっそう並木が魅力的に見えます。

おまけ:最後に最後列から飛び入りした家元・談志(ナマで初めてみたぞっ!)はとっても存在感のある樹でした。