物差し=感覚×経験。例えば特急と飛行機の違いから。


最近常磐線の特急に乗る機会が増えた。上野駅から利根川を渡り、取手を過ぎる辺りから畑や田んぼが目に付くようになる。鷺だろうか、実った稲穂の脇に数羽。田んぼの横には蕎麦の花。。。そんな風景を眺めながらも背中から足下から振動や傾きがひっきりなしに感じられる。新幹線ではこういうことをあまり感じなかったのは、線路の多くが高架橋の上をまっすぐ走るからだろうか。


離陸してしまうと後は空気の流れに身を任せて大きなエンジンの音に包まれる飛行機は、気流が乱れていない限り、目で見るだけの世界。でもいかにも柔らかそうに見えている雲も、触感は得られないわけで、視覚は経験と結びついてこそ、力を発揮するタイプなんだろう。だから空の上では目の開き方は狭い。


日常的に地面の上を動くことを通して、感覚にいろんなものを刻んでいく。それを経験というんだと思うけれど、ならば同じように空の上でいろんなものを感覚に刻んでいる人は、ぼくにはわからないものも見えているんだろうなぁ。。。風の流れを地面のように感じられるのかも知れない。でも悲しいかな、想像できないと試行錯誤も出来ないものだ(苦笑)。


同じ五感でも、みえるものは様々。いろんな経験をしている人がいるっていいもんだ。たとえそれを伝えあうのは、ホンの少しばかり時間がかかってもね(^_^)