自分なり、人なり、町なり


今まで何度か訪れてる京都。街中を歩き回ったこともありましたけど、なんだか今回はみえるものが違ってました。もしかして、歳取ったから!?(爆)。。。先週末、京都の天気予報には、小さな雪だるまがずっとへばり付いてました。外れたら雨になるのが東京、でも京都では雨か雪かじゃないみたい。ずっと降り続くことは無いけれど時々吹雪みたいになる。そんな前触れに、まだ日が当たっているのに急にひんやりした風が吹いてくるような。わずか三日間ですけど、そういうことも分かってきました。


- 町の面白さ

京都の交差点の名前、はじめは戸惑いました。人で考えると、名字+名字みたいで(笑)。多くは南北の通り+東西の通りという組み合わせ。例えば烏丸御池とか、堀川今出川。ところが、四条っていうのは特別扱いなんでしょうかね。四条烏丸とか四条堀川なんて具合に、四条は順序が逆。なんででしょ? 他にも、いろいろ見つけてきましたよ(^_^)

    • 間口は狭いのに奥に細長〜いお店が多い(入り口だけ道に面していて店は奥のほうに、なんてのも)
    • 行き止まりの路地も珍しく無い(祇園とか)
    • 格子戸と一体化して"縦"になっている家のポストがある

- 人の暮らし

自分みたいな観光客も多い町なのに、住んでいる人たちと町が繋がってるみたいに感じます。それも、顔で。海外から来る人も多いのに、自分たちがいいと続けているのだからやり方を変えない、というようなことなのかな。新しいビルもたくさん建ってるみたいだけど、きれいな格子戸の嵌まった家もしっかりありますよ。他にも例えば、

    • 着物を来てる人を普通に見かけるし、タクシーも10%割引だったりする
    • クレジットカードが使えないところが意外にまだ多い
    • 味噌松風の包み紙に"平安京堺町…"とあった。。。
    • 歩いていると豆腐屋さんと和菓子屋さんがいきなり登場する


これだけ寒くて、(体験してませんけど)夏は暑いらしい京都。気候は厳しいのに、外と近い暮らしが残っているというのも今回の旅で初めて気がついた驚きです。戸を開け放ったお店(閉めて出ようとしたら、そのままにしておいてといわれました -_-;)、窓を開けている宿、廊下(縁側)と庭の間に何もない(=面している)料理屋などなど。前述の「老松」で若い店員さんにもそう教えてもらいましたし。季節の中の節目や区切りが、まだまだたくさん普段の生活に組み込まれてあるんでしょうね。そういうふうに考えたことも、いままで無かった気がします。



- 自分なり

何かを自分なりのモノを持ちながら(時に背負いながらも)、新しいことをやろうと動いている人たちが居て、そんな人たちと話すのがとても楽しい。京都という場所でやることに意味や想いも持ち、同時に"分"も持っている。"好きでやってる"のだけれど、扱っているモノにこだわりまくっているかといえばそうじゃないようにみえる。なんていうのか、いわゆる作り手と買い手というA→Bという流れじゃなくて、作っている方も買う方も一緒ににんまりしちゃうA+Bみたいな。そんなことを、ほぼ日にも出てるモリカゲシャツ京友禅を使ったアロハやカットソーのPagongで思いました。お店の人が、好きでやってるんだなぁ〜ということがすぐわかりますし、だからといって分かる人だけ分かってくれればいいというんじゃないことも。こっちも「いいなぁ、これ」とホントに思うと、そんなお店の方も一緒に悩んだり自分なりの見立てで勧めてくれたりと、どんどん選んだり話したりしてるのが楽しくなっていくんです。唯一欠点はたくさん欲しくなっちゃうこと(爆)。




今回改めて気がついたことは、以前に比べて国内も海外も様々な場所にいったことで見えてきた部分もあると思っています。ですから昔いったことのある場所も、改めて訪れると違うこと、気がつかなかったことに目がいって、楽しめそうな気がします。
料理屋さんでタクシーで、お菓子屋さんでお店で、いろんな人と話してあれこれ尋ねて教えてもらったこともいっぱいあります。実は、そんなことが今までの京都旅行と一番違うことなんじゃないかと思います。
なんてことを考えていたら、「京都ってなんだかパリと似てるんじゃないか!?」と思ってしまいました。いえ、パリだってちゃんと行ったのは1回だけなんですが。でも今度はパリに行ってみたくなちゃった。その時には言葉を少しでも何とかしないと!今回みたいなわけにはいきませんな。。。(^_^;)さてさて。