今回のおいしいものたち@京都


前回紹介できなかったところを。


- プチ・メック Le Petit Mec(パン、上京区・京都)

最近、自分が"粉の味が楽しめるパンが好き"なんだと気がつきました(…いまさら-_-;)。フランス産の味が濃い粉が好きなのかと思っていたんですが、そうじゃないと。そんなことを自覚するきっかけになったのが、神宮の側のトゥルナージュ。ここでは北海道の粉を使っているそうな。


さて、今出川大宮のバス停からほど近いところにあるこのパン屋さん、やはりその好みにぴったり来ます。いろんな種類が並ぶフランス風のハード系のパン。かりっとした表面ながら、粉の味が楽しめます。噛み心地もよく、それでいて重くないのでばくばくいけちゃう。噂に聞いていたクロワッサンも楽しみにしていたんですが、「今はやっていないです。。。」とのこと。胡桃や栗に柚子を組み合わせたパンなど、木の実を使ったものもいろいろあるんですが"栗"があったりと(多分)京都での食材というのも意識されてるんだと思います。逆(?)に面白いと勝手に思ったのが、フランス・ルピュイ産のレンズ豆が入ったパン。これ、小ぶりの丸いカタチで中の豆が部分的に透けていててっぺんにちょこんとベーコン。どうみてもあんパンの親戚に見えちゃうんです。フランス風のあんパン。あは。


ここは店内にイートインがあって、朝8時から開いていることもありけっこう席が埋まってます。店内に貼られたポスターや、落書き、赤い椅子に赤のチェックのテーブルクロス、かかっているラジオ(?)もフランス語。訪れたのは土曜日の午前中だったんですが、テーブルの一つに金髪のお孫さんとおぼしき娘を連れたがっしりしたおじいちゃんがいたりして、思わず自分がどこにいるのかわからなくなってしまいそう。おばちゃんやおじちゃんが代り番こに入ってきてパンを買っていく。うどんや蕎麦などは家の近所にお気に入りの店があるととてもハッピィですけど、このお店もそんなタイプの一つです。ホテルからバスに乗って朝ご飯を食べに行くのが楽しくなっちゃいます。

 ※御池衣棚通り上ル下妙覚寺町186にも姉妹店。こちらには食パンもあります(これを使ったクロックムッシュ今出川大宮のお店にもあります!)が、椅子とテーブルは店の外です。



- 蜂巣(おばんざい、中京区・京都)

おばんざいって"日常のおかず"という意味なんだそうですが、なぜか今まで食べたことありませんでした。このお店はカウンターの上の大きな鉢にその日のおかずが幾つも並んでますが、品がいいです。大鉢の中の盛り方も綺麗で、最初から目移りしまくり。こういう時はもうお任せしちゃうに限ります。気さくに話してくれるご主人と相まって、ドキドキすることなくいろんな味が楽しめました。


この日外を歩き回って冷えきって到着したもので、まず温かいものからお願いしました。登場したのは、大根の煮物(炊いたん、というのかな^_^;)・じゃがいもと練り物・とろろ汁。これでほっと一息。改めてみると、大根はじゃがいものそれに比べて出汁があっさりしてるみたい。。。伺ってみると、「大根は昆布に鯛の骨を使った出汁にしています」。なるほど、ムダもなく大根向きのいい味です。とろろ汁がまた印象に残るもの。頭に浮かんじゃうのはご飯にかけて食べるようなものだったんですが、温かい汁でした。それも擂り鉢で当たったようなものじゃなくて粗く擦ってあり食感も楽しめるとろみのあるスープ。う〜ん、初めての体験。


「この豆鯵の南蛮漬け、お酢の味がまろやかですね〜」
お酢はどなたもできる方法でまろやかになるんです。ぐらぐらしない程度で一度火を入れるといいんですよ」
「へ〜」


「豆やひじきの煮物に潰したじゃがいもが入ってるって面白い組み合わせですね」
「細かいものが多いから、最後に残ってしまって食べにくいでしょう?潰したじゃがいもを入れるとポテトサラダみたいにまとまって最後まで食べやすいと思ったんですよ」
「ほ〜(こりゃ、京都の"どぅるわかしー"だなぁ)」


開店から5年経つというこのお店、店名はお寺の住職さんにつけていただいたもので、蓮の台座の意味だそうです。こちらはまた是非行ってみたい。別の季節に(^_^)

  • 蜂巣 京都市中京区二条油小路289−2(電話:075-213-1170)カード不可

- 牛肉弁当(はつだ、伊勢丹の地下2階で)

ブログを眺めてると、この弁当を買うために京都駅で途中下車する人がいるとか。ホントか〜!?と思ったけれど、確かにそういう人がいるかもしれないな〜と今は思います。ただ、予約しておかないと買えそうもないのであらかじめ覚悟予定の上の途中下車なのでしょう(笑)。


蓋を取ります。そこにはほぼ一面に牛肉の海が広がってます。隅に彩りよくしば漬け。そして香ばしい匂いが。炙ってるんですね、これ。なるほど。ぱく。普通弁当に入っている牛肉は一口二口ぐらいで味もちょっと濃いめ。そんな印象でこの牛肉を口に運ぶと、意外な薄味です。でも香りがしっかりしてるので箸が進みます。ぱく。肉に下から千切りのキャベツが現れます。ほぉ。肉とご飯の繋ぎ役としてなかなか優秀かも。ぽりり。梅酢の味がする漬物もいい合いの手をいれてくれます。ぱく。。。


駅弁と弁当の違いって、売ってる場所ぐらいで大きな違いはないだろうと思ってました。特に去年何度か仙台の駅弁の充実度を知ってからは。でもこれは、れっきとした弁当です。旅というフリカケがあってもなくても変わらない(家で食べる駅弁って物寂しいことがあるんです)。いやいや、弁当というよりも"ご飯"かも(そう考えると、1680円という金額が少し近くに寄ってくる気が…します)。そんな牛肉弁当とともに久しぶりの京都の旅は終わり。ちょん。