極私的沖縄”食”進化論


「何だかすばってどんどん変化してるんじゃないか?」先月末の沖縄行きでまた2軒、うなってしまう”すば”にご対面できて、その思いがますます強くなったのだ。一軒は正面から取り組んでもまだこういう領域があったのかと驚いた「淡すい」。もう一軒は、「がじゅまるのそば」。カレーそばがよかったなぁ。
 

こういう”すば”たちに出会う度に、変化というより進化してて、ぼくらはそれに立ちあっている最中かも!なんて思っちゃう。数百年かかって今がある蕎麦やうどん、歴史は浅いけど全国区的存在のラーメン。比べて、”すば”は歴史的にも地域的にも限られてるから、そんなことが起きていてもおかしくないんじゃないかって。

沖縄には”すば”のほかにも似た匂いを感じる、泡盛がある。気候も原料もまぁ同じ。日本酒や焼酎のように、原料(例えば、米)の種類や加工の仕方の違いをうたうようなことはない(と思う)。なのに、そのまま飲んで楽しむだけじゃなくて、古酒があったり、カクテルにしたり、しーくゎーさーやウコンで割ったり…。こちらは”すば”よりも古いけれど、やっぱり地域限定的だ。

こんなことを考えていると、ゾウガメやイグアナといったガラパゴス諸島の生き物が浮かんできてしまうのだ。もっとも沖縄は、ガラパゴス諸島と比べて面積は1/3、佐賀県よりも狭い。でもガラパゴスのほぼ倍の39の有人島が、東西1000km、南西400kmの範囲に広がってる。そして人口密度は京都府より多かったりする。ほー。

特異性はガラパゴス的に思えたりするけど、外世界との交流の中で進化しているのは大きな違いかな。古くは中国、そして薩摩、さらにはアメリカ、日本。そして日常食のようなところにそのテイストを取り込んで変化してるのが面白い。新しいところでは、スパムやタコスなんてところだろか。スパムは肉の代用だったけど、いまじゃおにぎりになってコンビニで売ってたりする。まぁ、それによって急速に長寿県から脱落しちゃったりもするなんていうことも起きてるから、いいことばかりじゃないのかも。

まぁ、こんなことを妄想しちゃうぐらい沖縄が楽しいし面白いっていうことなのだ。あぁ、また行きたいぞ(笑)。