初狂言

simadoufu2007-02-16



いやいや、まるで二十四節気のままに季節が動いているようですね。立春を過ぎたら春一番。すでに日辺りのいい場所では沈丁花が香ってます(驚)。このままでいくと8月はもう秋。。。!?さてさてそんな中、千駄ケ谷国立能楽堂へ。ここへ行くのは、二度目です。前回は昨年の立川志の輔さんの狂言コラボで。今回は正真正銘の”狂言”を観に。最初の数十ページのみだけどこの本で予習も済ませ、千駄ケ谷へ。おっと、ぼ〜っと乗っていたら信濃町だ。。。慌てて一駅戻る(苦笑)。

初めて去年能舞台というものを目の当たりにしたのだけど、そのつくり、面白いです。あぁ、あそこで座っている演者は今舞台にいないというようなことなんだろうなぁとか、狭い舞台なのに広く見えるように動くんだなぁなんて思った印象は、この本のおかげでよりスッキリ。能舞台の作りやスペースの使われ方などの基本も分かった状態で、すぅ〜っと入っていくことが出来ました。

さて今回は、初めてみにいく狂言ということはもちろんなのだけど、「千作千之丞の会(第二回)」という御年八十を越えたお二人の共演が観られるのも楽しみでえらんだもの。なんともいえない衝撃を受けた、文楽人形遣い吉田玉男さん(昨年亡くなられてしまいました…)のことが何となく脳裏に浮かんだりしてました。

ストーリーはどれも短くて、ある部分だけにフォーカスをあてている。どんな場面でのどんなやりとりが面白可笑しいのかをエッセンスとして、その他の部分は大胆にそぎ落とした構成。う〜ん、大したもんだなぁ。さすがに室町時代からの永い時を経て、厳しい時期を何度か越えてきたことはあるなぁ。「二人大名」ではじめてみた犬や鶏の描写、「縄綯(なわない)」の太郎冠者・千之丞さんのとぼけと快活さ、「無布施経(ふせないきょう)」の千作さんのかわいくも深みのある僧。もっといろんな演目を、演者を観てみたい!と自分の中にも春一番が吹いたいい夜なのでした。