最近のあれこれなぞ

じっとりとした季節。普段と同じように過ごしているつもりでも、少しずつ体力が空気中の水分に解け出してしまうような、そんな気さえしちゃいます。こんな時ほど、楽しくなるようなお菓子の出番です。

  • みちのくせんべい@賣茶翁(仙台)

東北地方は、やはりその気候の厳しさに由来するのだろうか、名の知れた殿様を拝した地域でもお菓子はどこか素朴な味わいを持っているように思うのです。名古屋、京都、大阪、島根などとは何かが根っこから違うように感じます。いえいえ、決してだからどうということではなくて、逆に東京なぞの街の見かけに似せて欲しくないなどと勝手に思ってしまうぐらいなのです。


ところが先日行った賣茶翁で求めた、”塩磨”や”みちのくせんべい”といったら。あぁあるところにはあるもんだなぁ。塩味や黒糖のちょっと複雑な甘味といったごくシンプルな味わいを、どうやって楽しむかという問いに対する一つの姿とでもいったらいいのかなぁ。どちらも口の中でじんわりと溶けながら(といってもその食感や溶け方はもちろん違うんですが)広がる波を楽しむためのお菓子。背筋をちょっと伸ばしながらお茶とともに楽しむ、なんてことがやってみたくなります。



  • 焼き菓子@ロア・レギューム(朝霞市)

こちらは頂き物。何でもお店の裏が畑になっていて、春などはイチゴ狩りも出来るんだそうだ。出またそのイチゴが(お店で使うということもあるんだろうけど)最近流行りの甘味がどんと強い大粒の種類じゃないから、またいいのだなぁ。普段は自分から進んでイチゴを食べることはあまりないのだけれど、それはもうぱくぱく食べてしまった。


そんなお店の焼き菓子。リキュールやバニラなどの香りをはっきりとつけたものよりも、控えめだけれどちゃんとバターや卵のいい香りがするもののほうが好きな自分は、自然と顔がにんまりしちゃう。”いいバターを使ったお菓子は軽い”という法則(←あくまで勝手な法則ですよ^_^;)を見事に体現してます。賣茶翁の菓子がお茶を飲みたくなるとすれば、レギュームは紅茶かな。アールグレイダージリンアールグレイよりも、アッサムと。そんな気分。

  • ロア・レギューム 朝霞市三原3−32−10(電話:048-474-0377)

          火曜日、第三水曜日休み