ブロッチュ・パッスュ@コルシカ島


コルス(コルシカ)島に牛はいない。チーズの本にそんな記述があった。海岸まで山が迫っているともある。そんな場所で、羊乳チーズを作ったあとの乳清を使って作られるチーズ、ブロッチュ。人気があるのはこれを出来立てで食べることなんだというけれど、山羊のチーズ(シェーブル)のように乾燥熟成させたものがこのパッスュだという。断面は山羊のチーズに比べてやや黄色みがかかってる。てっぺんに載ってる茶色い羊歯の葉が、しゃれたアクセント。島にたくさん生えているということなんだろうなぁ。そんなチーズが、フェルミエ渋谷店のショーケースの最上段で、こちらに”みてみて光線”を発してる。


山羊ほどホロホロとはしないけれど口の中でじんわりと溶けていくような感触はそれを連想させます。微かな酸味とナッツを感じさせるほのかな香りがひろがるのも。同じ羊でもハード系のものとは違うもんですねぇ。面白いなぁ。あ、皮はちょっと食べるには辛いので外してしまいました。この晩、ちょっとさっぱりめの白ワイン(ポルトガル)と合わせたのだけどもう少しコクのあるやつのほうが良かったかなぁ。食い意地が先行するせいか、どうもあと一歩うまく合わせられないなぁ(苦笑)。今度は蜂蜜でもかけてみるとしよう。早く週末が来ないかな(って終わったばっかりだけど)。


  • ブロッチュ・パッスュ(羊乳、フランス) 1/2カットで¥1600ぐらい

この夏、南欧は熱波の襲来で山火事をはじめ大変だという。このチーズを作るために乳をくれた羊たちは、どうしているんだろうか。