空間を最適化しない


しばらく"張った"状態が続きそう。。。こうなるとちょこちょことつまみ食いをしてしまうのです。このパタン、分かってはいるけれど逃れるのは難しい。先週は、庄之助(神田)で立春の七草大福にはじまり、トゥルナージュ(神宮前)のベーグル、頂き物の絶品・柚子ジャムを挟んで、リュー・ド・パッシー(学芸大学)のケーキにマカロン…あぁ、これじゃ張っているのは気持ちじゃなくで腹の皮だ(-_-;)ゞ。。。


もとい。もちろん、そんなことばかりをしてるわけじゃありません。どうやら、自分の仕事の仕方には「プチ・アウェイ」な場所が向いているらしいという仮説が見えてきました。といっても、ミーティングのような誰かと仕事をする場面じゃなくて、自分一人でこんがらがったことを整理したり、何かアイデアを考えたりなんていう時の場所なんです。


なぜ「電車の中」は次の会議の準備をするのに向いてるのか。「積極的に参加してない会議」はアイデアを考えるのに絶好の時間なんだろう。「飛行機の中」だと普段ツンドク状態の本が集中して読み進めるんだろう。。。って。周りに人はいる、場所は狭い、揺れるしうるさいし、時間も限定。前からちょっと不思議だったんです。


ここのところ、別の事業所だったり外部だったり、食堂だったり会議スペースだったりと、意識して自分の机以外のいろんなところで仕事をしてました。自宅でする時も、リビングじゃなくてそのすぐ横の床の上とか、いつもの場所じゃないところで。そしてこれが乗物の中と同様、意外に集中しやすいことを実感しました。その理由は何なんだろうと考えてみました。ポイントは二つある気がしています。



- やることが、すぐやれるレベルまで具体的になっていること

乗物の中みたいな制約のある場所は、自ずとできることが限られてきます。パソコン開こうったって(できなくは無いですが)立ったままじゃ危ないし、周りの目がありますから書類を出すわけにも、ねぇ。つまり、「はかどる〜!」って思う場所はできることが限られてるから逆にス〜ッと入っていける。身体を動かせるレベルにまで具体化されていると、かなり心強い。あぁ、でも言えばいうほど普段の自分がぬるいことをさらけ出してます(爆)。



- いつもいる場所と少し違う場所でやる

自宅のリビングの自分の席。会社の自分の机。黙って座れば。。。何でも手が届く。自分が積み上げたものたちがみえる。だから黙っていても"いつもと同じことはやりやすい"。例えば会社の席は、よくすることの代表は、メールとウェブのチェックだから、それには向いてるわけ。一種のこたつ状態といえるかも。だからそれ以外のことをしようとするとさて片づけをしなくちゃいけなかったりすることも。このいつもやることに最適化された空間を抜け出すわけです。かといって全く知らないところでやると、そのことに注意がそがれちゃいますから、「少し」違う場所で。



似た事例なんじゃないかと思いますが、「有名私立中学に合格した生徒の勉強場所は、自分の部屋じゃなくてリビングや階段?などの家の中のパブリックスペース」という調査結果(「頭のよい子が育つ家」↓)があります。

 

それからもうひとつ。前から悩んでいたんですが、何で深澤直人さんや佐藤可士和さんの仕事場はまるでフリーアドレスみたいで、真っ白で、机と椅子と少々の筆記具以外置かないようにしてるんだろう、と。深澤さんなんて「綺麗な空間にアイデアは降りてくる」なんて言ってたりします。実はこれも、空間を最適化しないための工夫なんじゃないかと今は思えます。恐らく、いくつもの仕事を抱え、それらを切り替えながら進めていく。そんな状態でどれか一つをすごくやりやすい状態にしちゃったら残りのものはやりにくくなっちゃうし、何より引き摺られちゃう危険性が出てくるんだと思います。


環境や空間に慣れてしまうことなく、自分のしたいこと・すべきことに集中を保つこと。仕事時間の多くをPCに向かうような人には必ずしもいえることじゃないんだと思いますけど、資料つくったり、ミーティングの段取りを考えたり、アイデアを考えたり…なんていろんなことをする自分みたいな人は役に立つかもしれませんヨ(^_^)


頭のよい子が育つ家