高速の脇のカレーの国@京橋屋カレー(京橋・東京)

フランスは、自由(青)、平等(白)、博愛(赤)。イタリアは、国土(緑)、平和(白)、愛国(赤)。この三色の帯が縦に並ぶ国旗は「垂直三分旗」と呼ばれるらしい。同じタイプの国旗は、ベルギーとかメキシコ、ルーマニアなど数々あるのだそうだ。この店のツインカレーの盛りつけは、まさにこの垂直三分旗。辛口地鶏カレー、ご飯、キーマ。カレー共和国(?)の国旗はこんなのも悪くないな。。。なんて思います(笑)。 ※共にwikipediaから


銀座と京橋の間にある首都高速の脇の、普段なら通らない細い道を入っていくとターメリック色をした階段が見えます。この強烈な日差しの中、眩しく輝いてるように(苦笑)。開店の5分後に店に着くと既に八割方の席は埋まってました。テーブル席が計10席にカウンターが三席。ほっとすると同時に期待も高まるのは、これぐらいの店のサイズなんじゃないかと思います。こじんまりとしながらもスッキリとした店内で、雰囲気も期待を高めるスパイスになってくれる気がします。あ、11:40過ぎにはとうとう満席になってしまいました。


初めてということで、まずはお勧めを聞いてこのツインカレー(カレーは、辛口地鶏、キーマ、スパイスベジの三種類の中から、二つを選べます)に。唐辛子系の強い辛さがあまり得意ではないので一瞬躊躇した辛口地鶏カレーは、見た目がなんだか辣油のようでドキドキ。ぱく。あれ、ストレートな辛みは強くないし、ご飯に合うなこれ。ぱく。おっと、キーマは後からじんわりとやって来る、時間差攻撃的な辛みがなかなか効きます〜。どちらもスパイスがふんだんに使われてますがそれがモッタリした印象にならないのは、油っ気をあまり感じないせいかな。地鶏カレーのように肉がちゃんと入って汁気の多いカレーは特に、表面にあぶらがしっかり浮いていることが珍しくないんですが、これは一味も二味も違ってます。


全体から受ける印象としては、"おいしい日本のカレー"。ロングライスでも、ナンでもなくて、普段食べるあのご飯でいただくのが素直においしい、そんなふうに思いました。この辺りは油との関係なのかも知れませんし、小麦粉を使っていないというレシピや、(実際には使っていないと思うのですが)かすかに醤油を連想させる何かを感じたりした味などのミックスが、そんな印象につながっているのだと思います。それから、スープ的な地鶏にぽろぽろとしたキーマ、この他にも頼んでいる人が多かったじゃがいもや人参などがごろっとはいったスパイスベジカレーなど、見た目や食感的にもメリハリがあって、選ぶ楽しみになってると思います。そうそう、寡黙(そう)なご主人と、忙しい中でもきちんとした言葉で接客されてる奥さま(?)が作る雰囲気も、カレーのスパイスの一つとして楽しみながらのランチ。ほっとします。今度はスパイスベジも食べてみようっと。あ、汗をかきながら店を出た後の、風鈴。う〜ん、いいですね。