食材のエッセンスを絡めて楽しむパスタ@Osteria Oro(オステリア・オロ、東銀座・東京)


歌舞伎座やマガジンハウスの裏辺りの一角は、いわゆる全国チェーンではない小さなお店がひしめいています。総菜屋さんやお弁当屋さんから、ラーメン、和食、中華、洋食など何でもござれ。新橋辺りと雰囲気はぜ〜んぜん違いますけどね。先日の立川志らくさん=イタリアンのコース説(冗談ですよ〜)にちなんで、今日はこの一角に7月にオープンした、イタリアンへ。ここは、パスタが"ウリ"なのだそうです。最近、ピザを売り物にするお店が増えているように思いますが、麺好きとしてはどうしてもパスタのほうが気になっちゃいます(…パスタにもいろんな形状がありますけどね)。


洋食系のランチでは、はじめにサラダが出てくるところが多いですよね。最近、このサラダでその後のメインにどれぐらい期待できるかがある程度予測できるんじゃないか?という仮説がを持つようになりました。レタス中心の葉っぱのサラダが普通ですけど、まずその葉物の内容、次にドレッシングを中心とした味付けがポイントだと考えてます。葉物といっても硬さや千切った大きさなどでドレッシング類との相性が変わってきますし、食感の違いを組み合わせたりもできちゃいます。味付けは、多くは何かの味が強く出過ぎていて、全体的に濃過ぎるように思います。市販のドレッシングみたいなものも意外に多いですし、特にお酢が刺激の強過ぎるものが珍しくないように感じます。お酢は調味料の中でも材料や価格で、かなりその味わいが変わりますから、サラダだけじゃなくて料理に調味料として使った時にも、その影響は免れないだろうな〜と思っちゃいます。


長くなりましたけどこの「サラダの法則」(笑)からいうと、このお店、自分としては○です。ちょっと味が淡いかなと思うぐらいでしたけど、ほんのり甘味を感じるバルサミコを中心に、塩胡椒。丸くて穏やかな酸味で食欲を目覚めさせてくれます(…これ以上起きちゃうと大変だ〜)。シェフひとり、お店ひとりという最小限のメンバーで回しているのに、内容もルッコラやレタスも二種類はいってたりして、ちょっと嬉しくなりました。


さて、三十食限定と書かれていた生パスタ。この日のランチは二種類あって、浅蜊と青のりのアーリオ・オーリオと、きのことフレッシュトマトにパルミジャーノという布陣。時期的なタイミングもあるんだと思いますが、季節感からいえば、この日のランチはあら。。。というのが最初の印象でしたけど、浅蜊よりはきのこかなと。まぁきのこも一年中あるものなんですけどね(笑)。さて、登場したそれは、トマトが最近よくあるミニトマトではなく、パルミジャーノがおろしたものでなく薄くそいだもので、勝手にしていたイメージを見事に外されました。あはは。細めの平たいちょっと黄色みがかったパスタです。乾燥パスタでおなじみになった、腰のあるアルデンテとは別の、軽くプチプチっとした噛み心地がなんだか楽しくなります。そして、ざらっとして乾燥パスタよりも柔らかいパスタの表面にトマトやきのこから出たエキスがよく絡むんですね。いやぁ、ひょっとしたら生パスタって、この具材のエキスというか出汁を"つけ麺"のように味わうこともできるものなのかも…なんて思っちゃうぐらい。このエキス、味はこちらも決して濃くない。トマトときのことオリーブオイルが一体になって複雑な旨味になって。そうそう、一緒について来た厚めのふんわりしたフォカッチャにこのエキスを浸けて食べると、これがまたなかなかいけるんです!フォカッチャの甘味が引き立ってきます。サラダの時に食べずにとって置けばよかったなぁ(笑)。

  • Osteria Oro 東京都中央区銀座3−11−8(電話:03-6226-3680)

 11:30〜14:00、17:30〜22:30 日曜祝日休み



※ 話は思いっきり変わりますが、今晩(23日23時〜)NHKの爆笑問題のニッポンの教養は、川崎和男さんの登場ですっ!ワクワク。。。