短い影の細い路地で@キッチン・ブルドッグ(洋食、大井町・東京)


東京には、実にたくさんの電車が走ってます。ところが、普段使わない路線や、新しい路線は、どこを通っているかさえ、わからないものが多いのです。りんかい線という電車も、そのひとつ。すでに遠い過去になってしまった埋め立て地バブル(?)のための路線らしい。見かけはJRなのに、私鉄?という不思議なタイプ。まぁ、いまはSuicaPASMOも区別なく使えるのでどっちでもいいんですが。新しい線の楽しみはやはり、いままで知らない場所に足を運ぶ機会ができること。りんかい線は、都心から国際展示場(ビッグサイト)に向かうのに、便利な線なのです。


ここのところ、ちょっと気になっている、大井町界隈。夜につづいて、昼も立ち寄ってみました。ビッグサイト、感謝。さて、事前にあんまりネットでじっくり見てから行くほうではないんですが、このお店はボリュームがすごいことで知られているようです。まぁ、そうはいっても、学生街に必ずあった、盛りが自慢の洋食店やラーメン店のみたいなものなんだろうな…と軽く考えてました。やられました。


 「うわー、パパ、すご〜いっ!」
 「はっはっは。おまえも大きくなったら、これぐらい食べられるようになるさ」


頼んだメンチカツ定食が登場した時、サザエさん時代でもおばかであろう、そんな会話シーンが、ボワンと浮かんだ。対戦相手を目の前にして、幼児化か?不戦敗か?…えぇと、別の表現を試みます。まず、口の広がった、昔ながらのラーメン丼をご用意下さい。それに擦りきりいっぱいの千切りキャベツを詰めて下さいね。あ、手を抜いた大きさの不揃いの千切りじゃダメですよ。はい。そうしたら、そのキャベツが見えなくなるように、メンチカツで蓋をして下さいね。で、特製ソースをかけて、と。あ、そこの方、キャベツが見えてますよ!はい、そう。あ、いけない。蓋をする前に、ポテトサラダを入れるの忘れちゃいました。さて、じゃあ、別のお皿にご飯を盛って、味噌汁とお新香をつけましょうね。はい、できあがり〜。


 。。。いえ、誇張はしていません。お疑いの向きは、ぜひ足をお運び下さい。こんもりとしたキャベツに、上級者コース並みの45°の傾斜角で、茶色い雪崩が起きているみたいなメンチカツを楽しめること、間違いなしです。箸で切ると、肉汁が滴るメンチですけど、味付けは意外にさっぱり目。何せ女性二人連れでも頼んでるぐらい(信じられませんけど)。でも、夕食にどこかで会食の予定がはいっている時には、お気をつけ下さい。。。ふぅ。




 ・キッチン・ブルドッグ 品川区東大井5-4-13(電話:03-3471-6709)