横浜酩酊逍遥その二@福田フライ〜栄屋酒場〜クライスラー〜APRENDO(野毛界隈、横浜・神奈川)


いまはiPhoneで、その場その時にあれこれ検索することはできるようになったとはいえ、最後に判断するのは自分。ですから、最後は自分の鼻が頼りなのは変わらない。なんですが、何かあるはずだと思っていても、どうにも"勘"が働かず、何度そばまで行っていてもわからない…そんな場所も、あるんですよねぇ。そういう時に頼りになるのは、やはり「ガイド」の存在です。旅先でも、見慣れた街でも、それは変わらないと、最近ますますそう思うのです。自分のアンテナがうまく働かない横浜地区には、心強いガイドがひとり、いるのです。この日も、一見何のつながりもないおじさんが四人、ツアーに参加すべく、桜木町の改札に集まったのでありました。


まずは、"野毛ちかみち"を通って、まずは福田フライへ。一人で一度来たことがあるんですが、それは真冬のこと。数人の客がコートを着たまま(オープンですから!)という光景が鮮烈でした。
季節変われば、がらりと違う光景なんですねぇ。すでに店の周囲がぼんやりとしています(煙で)。道に人がでています(グラス持って)。まず、茶ハイに、アジフライ。近所のお店も、賑やかです。あ、もう一杯くださ〜い。あぁ、今年の夏は、この日から始まりました。


野毛の通りから、大岡川沿いに、いい気持ちで風に吹かれながら進んでいく、おじさんたち(含む自分)。道を一本逸れると、人通りがグンと少なくなるのが、いいですねぇ。さて、今日のメイン、全員が楽しみにしていた、栄屋酒場に到着。暖簾をくぐって中に入ると、こざっぱりとした店内に、老若男女。で、ほぼ満席です。ここは、活穴子の天ぷらが、お勧めなのだそうです。穴子の天ぷら、好きなんですが、今一つ腑に落ちないところがある食材でもあるんです。他のネタよりも衣が厚かったり、堅いところが多い気がしません?その上、身が薄かったり。店主にもそれとなく聞いたりしたこともあるんですが、何だか言ってることと、出てくるものが、しっくり来ないようなことが何度か。さて。登場したのは、普通に天ぷらの衣を纏って、しかもふんわり。そして穴子の身が厚くて、はふっといい食感です。おまけに、ボリュームあって、安い!こりゃ、今までに経験した中で、一番のパフォーマンスかもしれません。

このお店、突出しは新生姜だし、自家製の塩漬けらっきょうはあるし、穴子だけじゃありません。刺し身の盛り合わせの鳥貝も、甘味があっておいしいし。いいなぁ、こういうお店が、近所にある人は。。。あぁ、いい気持ちになってきた。


この集まりの、もう一つの楽しみは、自分の守備範囲に入っていない、バーに行けることろです。ガイド役の方が、メンバーの好みを汲んで案内してくれたのが、オーシャンウイスキーの揃った、黄色い看板の「クライスラー」。いや、この通りは呼び込みもいるし、また雰囲気が違うなぁ。あ、ここですね。階段を上がってと。意外に広いなぁ…うわぁ、背の高い壁一面がボトルで埋まってる!
ちょっと高いカウンターの椅子に座り、さっぱりとしたハイボールに、ピザ。そろそろ、酔いが回ってきました。なんだか、時間がわからなくなってくる、心地よさ。あ、お代わり、お願いしま〜す。


こちらのバーも、階段の上でした。明るい店内、雰囲気は対照的です。幅の広いカウンターが、ゆったりとしながらも、江戸前寿司みたいなぴりっとした空気も一緒に醸し出します。若い店主は、透き通った氷のインゴッドを手に、ピックで大きさを整えます。確か、氷が溶ける影響を最小限にするためと聞いたように思うんですが、正直はっきり思い出せず。。。ただ、その氷柱がとっても印象的でしたし、甘みを押えたジン・トニックが自分の好みに合っていたことはしっかりと覚えています。今度は、最初に来るぞ。




。。。再び桜木町で解散し、東横線で渋谷に向かう途中、何かのトラブルで多摩川駅に15分ほど停車していた気がするのですけど、あれは現実だったのか。