その夜限りの志らくチャンネル@志らく百席(2009年9月8日、野毛・横浜)


百の噺をかけますよ〜!という、にぎわい座での「志らく百席」。今月を含めてあと三回で、見事、完走とあいなります。この日は「道灌」「疝気の虫」「源平盛衰記」の三つでした。あと、四席。チケット獲得競争の激化は避けられないか。。。


横浜・野毛のにぎわい座は、椅子の前にちっちゃなテーブルがついてます。それで前の席との間隔が少し広いのかもしれません。何だか見やすいんですよね。前の人が気になりにくい。例えば国立演芸場などは、個人的に、かなり視界が辛いことが多いんです。それから、両端の席は、縁側みたいになってて胡座かいてたり、足伸ばしてたり。そんなこともあるんでしょうか、観客の反応や笑い声が、柔らかいように思います。一人一人が気持ち良く声をたてて笑ってるように。


会場の柔らかさに油断したわけじゃないんでしょうが、微妙に音が外れかけてるような…いないような三味線の出囃子に乗って、志らくさん登場。家元の状況をちびりとレポートしながらの枕。え、気になる?なんでも状況は、押尾よりは酒井に近いけど、法律的にはまったく問題がなく、けっこうお元気なのだそうですよ〜。ハイ、私の場合、クスリは独演会ですけど、何か(笑)。


"道灌"は、登場人物が少ないという理由で、入門したての頃に習う噺なのだそうです。書画をたしなむという、ご隠居。家の中にたくさん絵が掛けられていて、その観賞会(?)に。恐らく、その時々、演者によって絵が変わり、新旧、洋の東西取り混ぜて、会場が盛り上がる。自分的には、戸○ヨットスクールの校長(?)の絵で、大笑い。名作だろうがなんだろうが、こういうふうに素直に(爆)対峙したいもんです。


7月にも聴く機会があった"疝気の虫"。こういうめちゃくちゃな噺、大好きですねぇ。人情噺がドラマだとすれば、ギャグマンガかな。いや〜マンガを言葉で演じるって、とっても難しいはず。志らくさん、オチ、ちょっと変えてますよ…と言ってから、突入。いきなり、会場が笑いの渦。演劇らくごを終えたせいなのか、身体を一杯に使って虫になる志らくさんの、キレが増してみえます。こちらの妄想力をかき立て、見事なSFX描写が座布団の上に繰り広げられます。体内から這い上がってくる虫の群れ。脳裏にちらりと、先日観てきた赤塚不二夫展がよぎりました。もしかしたらこの噺、月末辺りにもう一度かけるんのかな(…虫の知らせ)。そうだとしたら、更なるパワーアップが期待できるかも!


仲入りを挟んで、"源平盛衰記"。。。うわ〜、これ、民放版大河ドラマ!?。CMもこれぐらい番組の内容に絡んでくれたら全体で盛り上がるよなぁ…って思わんばかりに、清盛台頭から平家滅亡までの源平のドラマ、その間の手に挟まる"志らくのおじちゃまの映画評"。京浜東北線京急線が並走状態で競争してるみたい。どっちも、おれが主役だ〜!といわんばかりのライブ感と楽しさ。さすが、ロックコンサートで落語をやってきた経験が生きてる(?)。



。。。今日の、志らくTVのプログラムはこれにて終わりです。次の放送予定日は…プチッ。