香りのイタリアン@リストランテ・シチリアーノ・マッシュー銀座


以前からいってみたいと思ったレンストランに友人が予約をいれてくれた!何度も歩いている東武ホテル辺りにあるのだけど、なぜか今までその店に気がついたことは無かった。改めて場所をチェックして出掛けたのだけど、うぅむ、どこだ?状態。と、どこかでみた”カタチ”が描かれた看板。茶目っ気のある島のシルエットしか書いていないそれにおっ、ちょっとうらぶれたビルを上がる階段にふぅん、引き戸の入り口にへぇ〜、開けてすぐのテーブルにえっ。ありゃ、時間に遅れちゃったと思ったらまだ誰もきてないし(^_^;


頼んだ食前酒は、スパークリング。ベネトのビオ、だそうだ。泡立ちは緩めで、少し濁ってて香りは桃のようなものが混じってる。葡萄果汁そのものよりもす〜っと入っていくような印象だ。でも”軽い”っていうんじゃない。ときどき行くワイン屋さんで「これからはこういうのが一つの流れになるんじゃないかなぁ」といわれて飲んだビオもこんな感じだったなぁ。それにしても、こりゃ水みたいな感覚でいけちゃうぞ。。。なんてぶつぶつやってたら全員到着。


野菜はもちろん、貝から魚、桜肉まで、食材だけでも幅広くて楽めそうな、お勧めのコース(5000円!)を選んだ。サービスの方は、立板に水のごとくすらすらと説明をしてくれるが、決して一本調子ではなく客とのキャッチボールを忘れない。あぁ、何だかこういう距離感、久しぶり。期待、高まる(^_^)。


一皿目、到着。「千葉で取れたての、殻から出したそのままの、青柳です。○○(…柑橘だったけど思い出せない-_-;)をかけています。。。」なんて説明が続く。確かに、こりっとした食感に柔らかさも合わせ持ってるこんな青柳は、食べたことないなぁ。貝と柑橘の香りもどちらも楽しみつつ素直に美味い。イタリアンパセリなどの葉っぱの香りのきいたカルパッチョもさっぱりとしていて、いやいや、これじゃワインが進むよなぁ。






最後の、20グラムから上は「制限はありません、この間は150グラム召し上がった方もいらっしゃいました」というポモドーロまで、どの皿も口当たりの強弱と香りの複雑さ、それに味つけの力強さが一定してるみたいだ。例えば駿河湾赤海老のリゾット。大ぶり目のしっかりとした米に、海老味噌やトマトソースなどの味と香りがミックスされてやってくる。それをまとめるのは、微かにやって来るハーブ、というような。”イタリアンはシンプルで素材の持ち味を活かした料理”、なんていうイメージで単純に語っちゃいけないのだなぁ。普段慣れ親しんでる和食を基準にした軸を当てていたんだな。。。と反省。もちろん香りはハーブ以外のものも組み合わされているんだけど、個人的には店に入って最初に出されるおしぼりから微かにするローズマリーに始まり、フレッシュな香りを複雑に組み合わせているのがとにかく新鮮だったなぁ。


最後にデザートまで平らげて、やってきたシェフにいろいろと話を聞いていたら、「以前来ていただいたお客様にはなるべくメニューが重ならないようにと考えてます」「ウチは蛸が名物で、その時々のいい蛸を使ってお出ししてるんですよ」と。リピートの友人が「。。。一度も食べてない。。。」「えっ?それはすみません」と恐縮するシェフ。さて、また来なくちゃ(^_^)

 中央区銀座6−12−12(2F) 3572−8623 日曜日休み