緑縞の水筒


西瓜、といえば真夏のものだと思っていたけど、このマダーボールが食べられるのは今、夏至の時期です。出荷の時期も決して長くないのであっという間にシーズンが終わっちゃいます。ラグビーボールのような形状と大きさ、薄い皮。本日千葉・山武より到着です!軽く皮を叩くと、ドラムを叩いたようにはねる振動が伝わります。た〜っぷり含んだ水気。包丁を入れると、ぱきりとはじけるように割れます。 小玉西瓜、なんて言ってるところもあるみたいだけど、中が黄色い小さいやつがそう呼ばれていた記憶もあるし、その他もろもろ違って個人的には何だかピンとこないですねぇ。これは別物です。きっぱり。


このマダーボール、いや〜皮の限界の部分までしっかり甘い。うん、これなら人が食べ終わった後の西瓜にしっかりとしがみつくように貼り付いて汁をすっていた、カブトムシやクワガタの気持ちがよく分かる。白い種が少ないことからも、じっくり熟してるんだろうな〜と思います。塩かけなくても楽しめます(最近はかける人が減ってるという話も聞いたけど…)。ある時期果肉の部分がぐずっとした西瓜が多くて嫌いになってしまったけれど、これに出会ってからはそんなイメージも無くなって、◎。今日みたいなまるで夏の日に、夜風を感じながらしゃくしゃく無口になりながらほおばる…梅雨だってことはすっかり忘れちゃいます。ふ〜。あぁ、風鈴が鳴ってるみたい…空耳だ。


※追記:作ってくれた方に聞いたところ、マダーボールは作るのにけっこう手間がかかる種類なので作つけはなかなか増えないのだとか。例えば最近トマトでも西瓜でも受粉は人手ではなく蜜蜂がよく使われるのだそうですが、マダーボールは花の開き方にクセがあって蜜蜂では不十分なため、結局農家の人が手作業で行っているのだそうです。う〜ん、おいしいものはやはり手がかかるということなのかな。ありがとうございます!