すば・すば・すば

やっぱり今回も、食べてきました。一日一店。東京でも、うどんや蕎麦はよく食べます。でも、よくよく思い返すと、ラーメンはもうずいぶん食べてませんねぇ。そんなぼくにとって、あっさり味で、最後までもたれず飲み干せるスープと、適度な噛み心地の麺という組み合わせの沖縄そば(蕎麦と紛らわしいので、もっぱら"すば"といってます)は、うどんや蕎麦よりも、どちらかというと、ご飯やパンに近い存在といえそうです。

我楽そば

初めて、いってきました。"アゴたえ"たっぷりの麺と、透き通ったスープが、特徴だと聞いてました。小禄と久茂地にお店がありますが、今回は久茂地へ。こちらは、夜は泡盛バー。昼間だけの、営業です。
空港について、ホテルに荷物を預けて、歩いていったんですが、お昼時間とあって久茂地交差点辺りでは、お弁当を売る店が行列。同じ久茂地でも国際通りの裏の、こっちの方は人も歩いていない。街の顔が違うんですかねぇ。
さて、綺麗に盛りつけられて登場です。イメージ通りの、綺麗なスープと、すらっと端正な麺。うわー。やや浅黒いまっすぐな麺の、この噛み心地は初めてのものですね。口当たりはツルリとしてるのに、しっかり歯を立てられる。アルデンテの、リングイネを何となく思い出しちゃいました。スープは、淡く色が付いているぐらいに見えるんですが、味わいはしっかりしてます。いえ、濃いというんじゃないんですよ。関西風のうどん、みたいな。個人的には、昔、山形で食べた冷やしラーメンを思い出しましたけど。
生姜も、紅生姜じゃありません。針にしたもの。三枚肉も、しっかり。ただ、なんといいますか、ある意味これだけ気を遣って、繊細なものにできあがっているすばにあわせるのは、三枚肉やソーキじゃなくてもいいかもなぁって印象も。それから、冷たくして食べたら、どうだろうって、まぁこれは冷やしラーメンからの勝手な想像なんですけどね。
なぜ、こういうすばを目指したか、お話聞いてみたかったんですが、ご店主はご不在でした。なんでも、首里そばになんらかの影響を受けられたらしい…のですけど、その真相は、次回の訪問の時の楽しみに、と。

  • 我楽そば(久茂地店)※小禄店(電話:098-859-0616)もあり

 那覇市久茂地3-15-15(電話:098-861-1194)11:30〜14:30 日月曜休み

 ※7月14日追記:久茂地店は7月18日で営業終わり、という案内がこちらにでていますね。小禄店のみとなるようです。


まんてん

昨年9月にいって以来の再訪です。今回は、前回気になってしようがなかった、よもぎそばがお目当てでした。
はい、これがそのよもぎそばです。ふーちばが練り込まれて、うっすらと色づいた縮れて、いかにも手打ちですよ〜っていう、ややふぞろいな麺には、斑にふーちばが散っていて、草餅みたいでもあります。さらに、ふーちばそのものも、ちゃんと載ってますから、いい香り〜です。
以前のフランス旅行でつくづく思ったんですが、暑さの中で暮らしていくには、冷たいものだけじゃ、足りない。単純に熱を冷ますというのは、そりゃもちろん効き目あるはずですけど、エアコンでも温度だけ下げても、風とか湿度とか気になりますよね。目や、鼻や、舌や、いろいろなところで「す〜っ」という気分を味わえたほうが、全身に効く。スパイスとか、ハーブって、そういうときに使う妙薬だと思います。沖縄では、このふーちばとかごーやーが、もっともポピュラーかもしれません。
あっさり味のスープが、縮れの強い麺によく絡んで、つるん。あっさり味の…ふ〜。あ、終わっちゃった。こういう"クセ"のあるものが、楽しめる自分で、よかったなぁ。。。もっと食べたいけれど、この後、はしごの予定なので押え目に(自分に言い聞かせて)。

てんtoてん

以前のメモを見返すと、6年ぶり、3回目。いや〜、知らずにこのあたりに来て、この蔦で覆われた建物で、食事ができると思う人は、いないだろうなぁ。しかも、一段と成長してますよ、これは。あはは。笑っちゃうしかありません。

「屋上で育てたレモングラスを使ってるんですよ」
席に着くと、ちょっと柑橘系を思わせる香りの水がやってきます。あぁ、これも暑い時期、身体が喜ぶものですねぇ。それにしても、壁だけじゃなかったなかったんだ、植物は。チーム6%なところは、こういうことをやってもいいかもしれませんね。太陽電池をつけたり、あちこちの電気を消すことに気を配るよりもより、これは気持ちよさそうです。


さて、こちらは強く縮れたアイボリーな平麺です。つるりっとして、ムチっ。そしてぷつっ。おっといけない、縮れた麺を気持ちよく啜ると、スープが飛ぶ飛ぶ。落ち着け〜!あっさりを徹底させているのは、このお店の特徴のひとつだと思うのです。例えば、肉も、脂身たっぷりの三枚肉でも、ソーキでもない。スープに立派な脂肪球も浮いてませんよ。具だくさんな、おつゆみたいといったら、変かなぁ。
そうそう、スープがですね、以前はもう少し鰹の香りとかしたように感じたんです。今回の印象は、何が強いというわけではなく、溶け合って複雑さを増したように思ったんです。帰り際に、お店の方と話をしていたら、しばらく前に、豚ベースに鰹という作り方から他にも材料を足して…なんて教えてくれました。全体が、お替りしたいぐらい、いい感じです。ふぅ。


このお店の持つ、もう一つ嬉しいことは、これ、おいしい"あまがし"がメニューにあることです。緑豆と押し麦をベースに白玉の入った、冷やしものです。缶詰めで出してるところもあったりしますけど、恐らく火の通り方が違うであろう、豆と麦の出来といい、抑えた甘味といい、これはなかなかに絶品ではないかと思いますよ。麦でとろみもでますから、冷たさも甘味も、ゆっくり落ちていきます。

なんと、すばも、あまがしも持ち帰りがあるんですね〜。知ってしまったら、そのまま帰るわけにはいかないさぁー。土産にも持って来いだからさぁ。え〜と、両方二人前ずつくださ〜い!

  • てんtoてん

 那覇市識名4-5-2 (電話:098-853-1060) 11:30〜15:00 月曜休み
 県庁前のバス停から2番のバスで行くと15分ほど、識名のバス停からすぐです。