今月のチーズ2@山羊と羊(2009年6月)

先日の、ベークド・クロタン以来、ちょっと牛から離れて楽しんでます。暑くなってきたことも、あるかもしれません。先週は、再び山羊にチャレンジ。そして、羊。めぇ〜。

ピコドンPICODON

今日は、酸味が穏やかで、むっちり感があるという、ピコドン。産地はロワールではなく、ローヌ。山羊特有の酸味が苦手なら…とお店の方がこのチーズの若いものを、勧めてくれました。苦手なくせに再度挑戦したわけは、前回の思いつきを試すため。時々いくお店に協力をいただき(感謝!)、白ワイン、赤ワイン、日本酒と合わせてみました。(電球色でかぶった写真ですみません…)


チーズは、確かにむっちり。ほろほろという感じはほとんど無く、味わいも柔らかい。そのままでも、なかなかいけそう。さて、ワイン。普通山羊ならば、ロワールあたりのスッキリ目の白なのでしょう。が、前回がロワールで敗れ、このチーズの産地もローヌということもあって、シャルドネです。そして、どうせならいろいろ試してみようよ!という声に乗って、赤も登場。しかも、カベルネです。ただし赤白ともに、いわゆる"南"のちょっと個性的な強めの香りはしない、万能な食中ワイン。日本酒は、このお店が定番で置いている、群馬の本醸造


飲み物を比較できるようにしたことで、白ワインと合わせると、最後にワインの酸味が強調される…みたいだということに、気がつきました(←遅いっ)。うぅむ、悪くは無いけれど、そのまま普通に飲んだほうが、ワインとしては好みかも。あらら。
渋味のとても弱い、重くなくて柔らかいカベルネ・ソーヴィニオンでも、破綻しない…ように思います。ただ、最後にやや、香りがむわっとするかな。あえて、この組み合わせを選択しなくてもいいと思いますが、何とかなるもんなんだな〜というのが、意外な発見でした。
日本酒は、食中酒としてなかなかよい黒松正泉。口の中に残るチーズの味わいが、中口のこの酒と溶け合って、最後の印象が柔らかくなり、後口に残らず、す〜っと消えてゆきます。酸も、まろやかに包み込まれるように、感じます。う〜む、個人的にはこの組み合わせが、自然に思えて好みだなぁ。。。でも、好きの人が味わい、楽しんでるのは、こういうことじゃないんだろうなぁ。


もう少し、修業は続きそうです。今度は甘めのワインと、かなぁ。


カイエ・ド・ブルビとオッソー・イラティOSSAU-IRATY

いつかは行ってみたい、バスク地方のチーズを二種類。ひとつは、初めて輸入したという、フレッシュな羊乳チーズ。容器も中身も、まるでヨーグルトかプリン!スプーンでいただきました。ツルリとした口あたり、砂糖とは違う淡い甘味。そして最後にほわっとミルクの香り。これは…ワインなしで、そのままいただくのがいちばんいいみたい。それにしても、彼の地では、生産地ならではのチーズを食べてるんですねぇ。いろんなチーズ産地でも、まだまだ知らない食べ方や種類があるんでしょうねぇ。


もう一つは、オッソー・イラティ(食べたのは、別の日です)。すでに、何度か食べている、うち好みのひとつです。ハードタイプですが、パルミジャーノみたいな質感ではなくて、コンテのようにしっとり目。羊の皮をかぶった…わけじゃないけど、しっかりと濃厚な味わいです。同じようにしっかりとしたものでも、牛乳製のチーズに比べてこってり感が少ないように思うので、ぱくぱく。こちらは、サンセールのロゼと一緒に楽しみました。


どちらも羊乳ですが、その味わいの幅は、まるで卵豆腐と観世玉子のような、二品でした。羊も、いいなぁ。