牛肉・新世界@やまもと(石垣島、沖縄県)


え〜自分で言うのもなんですが、肉といえばまず豚に手が伸びる。羊も好き。でも牛は…まぁ、嫌いじゃないけど、というレベル。特に鮪でも肉でも赤味が好きなので、トロとか霜降り流行の最近では、自分から進んで牛を選ぶことはほとんどない。それでもこの店には行ってみたいッ!というのがこの「やまもと」でした。


日本全国には100を越える○○牛がいるそうだけど、石垣牛はその日本各地のブランド牛になる子牛を生産しているらしいのだ。ほぇ?つまり、石垣牛の子牛が買われていって各地で別ブランド牛に変身しちゃう(この話はここが詳しい)。う〜ん、そんな牛、気になってしょうがない。ので予約をしたのが2ヶ月前。飛行機が取れたら真っ先に電話をしたのでありました。


さて、予約の17時より5分ぐらい前に到着すると既に店は開いてる。中にはいると、思ったよりも広い。座敷にテーブルにカウンター。焼き肉店にありがちなちょっと煤けた感じもなくいい感じ。早くも二組ほどお食事中。さてこっちもっと。まずはタンと上カルビ、そしてレバーに、オイキムチ。程なくして七輪が到着、そしていよいよ肉も登場。


「両面をさっと炙って、この玉葱のスライスを巻いてこちらにタレにつけて召し上がって下さい」ふむふむ、綺麗な、でもしっかりと霜降りだ。まぁここまで来たら食べるだけ。で、まずはタンをぱく。「@_@;...??」ホントに上手いものはただでさえ乏しい表現力が完全に停止する。知ってるはずの食材なのに、今までの経験値とは別の世界が拡がる。プリッとしてしっかりとした噛み心地それでいて硬さが無いといったらいいだろうか、さらにほのかに甘味さえ感じるのだ。なんだ…これは!?完全に余裕をなくし、思考が停止した状態で上カルビ。「……あぁ、今まで食べてきたのはいったい何だったんだ…」あの牛独特の匂いも、霜降りでしっかり入ってる脂も感じることができないのだ。それでいながら肉の味がしっかりとする。しかしこの食感はいったい。。。柔らかいのに噛み心地がしっかり。昔々にベンツの助手席で初めて感じた「硬く感じて路面状況も分かる気がするのに、それでいて柔らかい乗り心地」を思い出してしまった。初体験♪チャーンチャンチャンチャーチャチャ〜チャーンチャチャチャチャ〜ン♩(BGM:"Dvorák/Symphony No. 9 in E minor - "From the New World")。



カウンターの中で一人着物をきて黙々と仕事をしている恐らくご主人、よく透る声で店員たちに指示を飛ばして切り盛りしている恐らく女将。次から次へとかかってくる電話、客の注文、カウンターには座れたんだけどお話をうかがうどころではない状況だったのが残念だったなぁ。それにしてもこのお店、キムチやナムル、冷麺までしっかり上手いのだ。どの味も濃すぎず、さっぱりしすぎず。おいしい店って素材がいいのはもちろんだけど(素材だけで終わってしまうこともありえる)、味付け具合がまたいい。それにしても、何年分の牛肉を食べたのだろう(^_^;)ホントにごちそうさまでした〜!!



  • やまもと 石垣市美崎町11-5(電話:0980-83-5641) 17時〜 水曜日休み

※その他にあれこれ頼んでもうダメ〜!というぐらい食べて一人五千円ぐらいだった…安い(-_-;)



追加:翌日島の北部・伊原間辺りをドライブしている途中で出会った、食事中の石垣牛?さんたち。大きな黒い目が印象的です。このエリアは牛が目に付きます。草原が広がり牛が放牧されてるのは、沖縄本島とはちょっと違う光景です。