第三の。。。月桃蒸しまんじゅう@ぺーちん屋(那覇市、沖縄)


先週末、沖縄(本島)に行ってきました。今年は一度も行けないまま終わってしまいそうだったので、こりゃまずいっ!とばかりに。台風15号石垣島の方に寄っていったので直接の影響もなく、土曜の夜から俄雨が降ったぐらいで済みましたけど、八重山は大丈夫だったでしょうか…。そちらも気になるなぁ。


さて今回の旅は、無理やり書くと…(甘いもの+いらぶー+泡盛)/すば。沖縄そばを毎日のように食べることを前提に、お菓子と伝統の薬膳・いらぶー料理を久し振りに味わいつつ、兼ねてからの解けない疑問「なぜ泡盛には味の違いがあるのだろう?」の答えを求めるために蔵の見学も、というものでした。ってこれじゃ絞ったことになってない(爆)。


月桃って知ってます?生姜の仲間なのでみるからにそんな形の葉っぱですけど、デカイ。寿司屋のカウンターで皿代わりに出てくる笹?の葉よりも長い。花も蘭みたいな立派なやつが咲くんですが、そこら中に生えてるので売り物にはならないでしょうね〜(笑)。パパイヤか月桃かっていうぐらい生えてます。植えたみたいには思えない感じなのがパパイヤとの違いでしょうか。この月桃、代表的な琉球ハーブのひとつです。蒸したりするとミントを思い出すような、すっ〜とした夏でも涼しくなるような香りがします。香りそのものは、ミントよりももう少し複雑味があるというか幅があるというか、素朴というか。この香り、お茶にしたり、化粧品や石鹸などいろいろ使われています。


那覇に行ったことがある人ならば、ご存知の方も多い"のーまんじゅう"。一つ食べればお腹一杯という10cmはある立派なもの。蒸かす時にまんじゅうの下にあるのが、この月桃の葉。この他にも山城饅頭(首里)が同じように月桃をひいて蒸してます。こちらはそれほど巨大ではなく、薄い小麦粉の皮から小豆が所々透けるような風情でパクリといけるもの。もう何年も前ですけど、店の前に車を停めて男性が十個、二十個と買いに来ていたのが印象的でした。そして那覇にはもう一つ月桃で蒸すまんじゅうがある!のだそうです。その名も、天妃前(てんぴぬめー)まんじゅう。またの名をぺーちん(なんだそりゃ?)。これが、その第三のまんじゅうです。



このまんじゅう、小豆の餡ではなく大麦を煎って粉にした"はったい粉"に黒糖を混ぜて練り上げた餡を、平ぺたい皮の真ん中に薄く収めたものだそうで、やはり月桃をひいて蒸しあげます。ちなみに"ぺーちん"は、お店の名前のようですね。このまんじゅう、その皮の食感がなんとも不思議で、まるで葛餅を思わせるようなプルンとしたものがあります。餡も小豆+砂糖ではないので、甘味も素朴で優しく、複雑さもあるうえに月桃の香りも。ほかほかでより香りとプルンを楽しみ、冷えてからは焼いたり。あれこれ楽しめますねー。はい。


今回は牧志の市場の二階にこの八月にできたという甘味何処・琉宮で緑豆や麦がはいったあまがし風のぜんざい(←氷の食感がなかなか。あっさり味も○)に梯子して、あー何度沖縄に行ってもおいしい甘味が、食べ切れないです。。。

  • 天妃前まんじゅう:ぺーちん屋 那覇市泉崎2−10−14(電話:098-832−0912)

 5枚入りの包みで400円でした。