極私的うどんの原点、のような@どんたく(手打ちうどん、二子玉川・東京)


"うどん"を意識するようになったのはいつごろのことだっただろう。子供の頃も、もちろん身近な食べ物ではあったけれど、ただそれだけの存在だった気がします。手打ちだとか種類だとかコシがどうの…なんてことを、最初に意識したのはこのお店だった気がします。もう20年以上前のことですから、それ以上の年月この二子玉川の地にあるはずです。二子多摩川に職場のあるNさんを久し振りに尋ねる道すがら、多摩川高島屋南館裏の地下にあるここに久し振りに立ち寄ってみることにしました。


どんたく、というので博多うどんかな?とも思いましたけど、去年初めて博多で食べたうどんはもっと細く柔らかめで、ちょっと印象が違いました(笑)。かといって、高松で食べた讃岐うどんとも自分の感じ方ではまたちょっと違うんですね。でもこの両者の間では博多に近い気がしています。それは、太さとか食感とかそういうことよりも、一緒に丼を共にしている具やつゆに対して控えめに思える…からなんです。なんといいますか、博多うどんはご飯みたいで、讃岐はどちらかというとパンみたいな気がするのです。讃岐うどん自体はとても存在感があり、それはファーストフード的な食べ方とマッチしていると思うんです。でもどんたくはもっと"料理"としてのうどんなのではないか、と。。。言いたいことが表現できてるとは思いませんが、自分の中ではそんな違いが今はあります(←ごめんなさい)。久し振りにここの「どんたく」注文し、そんなことを考えながら手打ちの太めの麺を食べたのでした。


いや〜それにしても相変わらずボリュームたっぷりです。この「どんたく」という店名を冠したメニュー(今年値上げをされたらしく、1100円)は、ちゃんぽんのうどん版というものなんですが、烏賊、海老、豚肉、玉葱にキャベツ、かまぼことまさにちゃんぽんの具材がどど〜ん。見た目もボリュームもすごいものがあります。女性のお客さんは、多くが小盛りを頼んでます(笑)。長崎版との違いがあるとすれば、あちらは確か少し甘味があったことかなぁ。こちらは胡椒の効いた、ちゃんぽんなスープなのです。はふっ。そして…あったあった。一口チョコがお盆の隅にいまでもちゃんと載ってます。これをみると子供の頃通っていた床屋を思い出しちゃうんですよ。終わるとガム1枚くれたんです。子供心にもすごいものではなかったですし、それ欲しさにまた行く訳じゃないんだけど、もらうのはちょっとウレシイ。そんな不思議な感覚を意識するきっかけ。意表を突いたチョコに、なんだかほぐれていくものを感じます。


デパートの若い店員さんが一人、老夫婦とおぼしき二人連れ、サラリーマンなどなどこのお店に来ている人は年代も立場も様々。でも二人ぐらいまでですね、どなたも。20席ちょっとというお店の広さもあるんでしょうが、一人二人でふらっとくるのにちょうどいい感じをみなさん(自分も)持っているんでしょう。もっともっと続いて欲しいお店です。

  • どんたく 世田谷区玉川3−10−8(電話:03-3707-0760)日曜休み